2023.12.3. 百段階段

晴れている。

少し前から目黒雅叙園の百段階段を見に行ってみたいね、と女房と話していた。
雅叙園のウェブサイトを見てみると、今日は見学ができるようだったので行ってみることになった。「古今東西ニッポンの風景」展が開催中。すでに百段階段の建物は美術展会場として運用されているみたい。
目黒駅から行人坂の急坂を降りきった場所に目黒雅叙園の入り口はある。百段階段の入り口は大きなエントランスに入ってすぐ左手にあった。買ってきたウエブチケットを見せると、ピッとスキャンして入場できる。大きな螺鈿が施されたエレベーターに乗って3階へ。なんとなく旅館の廊下を歩いている感じ。少し階段を降りて正面にミュージアムショップ。右はすぐに百段階段だった。早速上がっていく。「十畝の間」から。
部屋の詳細は雅叙園のウェブサイトに詳細な説明があるので省くが、昭和初期に建てられた雅叙園の宴会場が連なった建物で、行人坂の急勾配に沿って階段で繋げている。宴会場なので、当時はここを人と料理が行き交っていたはずだ。資料には大皿料理を持った男性従業員が階段を登り降りし、各階に給仕する女性従業員が配置されていた、とあった。
それぞれの部屋には名前が付けられて、内部の意匠はすべて違う。圧巻だったのは「漁樵の間」で、それはもう一歩足を踏み入れただけで他と全く違った。彩色木彫で部屋全体が装飾されている。2本の床柱にはそれぞれ漁師と木樵(きこり)の姿が彫刻されていて、欄間にも五節句を題材とした立体的な絵巻の浮彫が嵌めてある。さすがに経年による痛みや退色はあるものの迫力十分で、特に欄間の浮彫は見ていて飽きなかった。豪華豪華。
「この部屋で宴会ったって、絵が気になってしょうがなかったんじゃない?」と女房。ホントにそうだねー。
このあと、階段を上がって展覧会も一通り見たが、やはり「漁樵の間」をもう一度見ておきたくなった。それほど良かった。また数年経って来てもいいかもね。

雅叙園を出て太鼓橋を渡る。目黒川だ。山手通りを歩道橋で跨ぐと、その先には目黒不動尊がある。裏手の公園から入ると、すぐに本堂裏。江戸初期にできた大日如来像が静かに座ってらした。
表に回って本堂にお参り。すでに初詣の準備ができていて、参拝する人の流れを誘導する案内も完璧。女坂を降りて独鈷の滝を見学。鈴懸の木と大銀杏の黄葉が見頃だった。
不動前駅まで歩いて、商店街のパン屋さんで昼飯を買ってから目黒線で帰ってきた。ビールを飲みながら遅めの昼飯。どれを食べてもうまかった。
5759歩 2.8km 103kcal 7.9g

目黒雅叙園
α7III VARIOTESSAR16-35mmF4
2023年12月03日 | Posted in 甘露日記 | | Comments Closed 

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