2022.11.20. 『すずめの戸締まり』
くもり空。
午前中いっぱい仕事をして、午後から二人ででかけた。川崎まで新海誠監督『すずめの戸締まり』を観にいく。
アゼリアにあるパン屋さんでイートインの昼飯。ダイソーで娘に頼まれた毛糸や日用品を買ってからチネチッタへ。ライブザウンド上映。場内は観客でかなり埋まっている。
予告編でチネチッタ100周年企画・黒澤明監督『七人の侍』が延々流れ、あれ?新作あんまりないのかな?と思ったり(^^;。
で、本編。実はネットで事前公開されていた冒頭12分映像を見ていたので、なんとなく描かれる世界観はわかっていたのだけど、そのスケール感は予想を上回っていた。
やっぱり地震の怖さを日本人は身をもって知っているからね。誰が観てもどこかの場面で心にひっかかるところはあるだろうし、身につまされるような想いも浮かんでくるだろう。
主人公の高校生・すずめが元気よく登校する途中、髪のながいイケメンとすれ違う。廃墟の場所を聞かれたことをきっかけに彼が気になり、引っ返して廃墟へ行ってみるものの誰も居なかった。巨大な廃墟の真ん中に壊れた扉が立っている。おもわず引き込まれたすずめはついその扉を開けてしまう。すると、その向こう側にはまったく別の風景が広がっていた・・・。
とまあ、オープニングからある意味クライマックスにも通じる場面を描いてしまう。まだまだこんなもんじゃないよ、という監督の自信のほどがうかがえる。
・・・まだ公開直後だからネタバレするのもなんだよね・・・。
ロードムービーな描き方。すずめは九州から四国、関西、東京、そして東北へと自分の「扉」を探しにいく。その旅のお供となるのは、最初に登場したイケメン閉じ師(とじじ)と、謎の猫・ダイジン。早々にイケメンはイスに姿を変えられてしまうので、せっかくのイケメンがもったいないなぁ、と思ったが、そのイスは物語の最後にすずめとすずめの過去を結ぶ重要なアイテムだった。
冒頭で提示された地震のシークエンスがすずめの行く先々で繰り返される。彼女の旅の行きついた東北の地で彼女は彼女自身の過去と出会うことになる・・・。
過去は変えることはできない。でも、向き合わなければならない時もあるだろう。そんなとき、周りの人のおかげで自分は光の中を生きてこれた、と過去の自分に話せることの尊さ(!)。
いやあ、とてもおもしろかった。とてもよかった。
主人公の想いに共感できるかどうか。今、主人公が何を想い、なにをしようとしているのか、が、常に伝わってきた。そういう「わかりやすい映画」が今は求められていると思うよ。
6882歩 4.8km 294kcal 22.4g